Archive for 2月, 2008
経験は過去?体験は現在?
エクスペリエンスデザイナーが新たに製品やサービスを企画/提案する際、開発に一貫したターゲットユーザーを明らかにするといった工程があります。
プロジェクトにおいて最初から具体的な戦略が明らかでリーチしたいユーザー層が断言できる場合は良いのですが、このターゲット自体がぼんやりとしている場合、明確化に向けていくつかの方法が存在します。
例えば徹底してマーケティングデータからアプローチする方法もありますし、フィールドワークやエスノグラフィー解析によって現場から考察する方法もあるかと思います。また、何タイプかのペルソナを用意してシナリオ解析から確定してゆく方法もあるかと思います。
どの手法でやるかは担当者や案件によりけりですが、私の場合はペルソナ解析による考察をよく行います。
ペ ルソナ解析自体は本来、ターゲットユーザーが新たな製品やサービスを利用した場合に、どのような問題に直面するか?課題は何であるか?についてを抽出する 目的で実施されるケースが多いのですが、ターゲットユーザー確定に向けたアプローチを行う際にも有効な意見をアウトプットできます。
この、まだ世に無い製品やサービスを将来のユーザーが使用するといった未来予想型のペルソナ解析を僕は「フューチャーペルソナ」(ストレートだな。)と呼んでいます。
フューチャーペルソナを実施する場合、いくつかのタイプに分けたペルソナを用意するのですが、私の場合は、
- GEEKS(テクノロジーアーリーアダプター)
- 一般消費者(レイトマジョリティ)
- ローリテラシーユーザー
- NOT USER
の4タイプに分けて、それぞれがプロジェクトにおける新発想に対してどのような反応を示すかをシナリオ化してゆきます。
さて、このシナリオ化についてが、今日のエントリーの本題なのですが、第3者の視点でペルソナの動作を綴るやり方と、もっとユーザーの視点から意見を抽出するために日記調にシナリオを綴るという方法があります。
どちらもユーザーの行動をログするのに変わりありませんが、決定的に違うのは、第3者の視点でシナリオを起こす場合はリアルタイムにユーザーの行動ログをナレーションしながら綴られるのですが、日記はあくまで自身の過去の出来事について思い出しながら不満や期待を綴ると行った方式になることです。
- 第3者視点では、影響を与える側(製品、サービス、相手、環境等)を含めたユーザーの体験が俯瞰的に記される。
- 日記では自身の経験を振り返って記される。
これはどちらが良いといった事は無いのですが、手法によってシナリオの時間軸や主観、俯瞰が変わってくる事は覚えておくと良いかと思います。
#私の場合は第3者視点で検討する場合が多いです。ユーザー自身の視点では、目的を達成させるためのシナリオは拾い易いのですが、周囲の環境から受ける影響については拾いにくいと考えます。
3つのXD視点
いかん。更新が大変滞ってしまいました。今年は有言実行!継続して何かをやり遂げる力をしっかりと身につける年だと決めています。(改めて)ちょっとした記事でもしっかりと綴ってゆこうと思います。
さ て、更新が滞っていた間もXDに関する思考を止めていた訳ではありません。毎日XDとして必要なノウハウについて考え続けている訳ですが、ここのところ整 理がついた事としてXDとしての考察を行う上で、「企画」「共通理解」「発明」の3視点を念頭に置くと良いという事です。
…と。今、具体的に掘り下げて書き切ろうと思いましたが、眠いのでまた次回にします。
皆さんは、XD的思考を行う上で念頭に置くキーワードってありますでしょうか?
まず、このあたりについて整理がついたところから順に随時文章で纏めてゆきたいと思います。
エクスペリエンスデザイナーはもてる?
先日クライアントと名刺交換をした際、思いがけない一言を頂きました。
「エクスペリエンスデザイナーという肩書きって、合コンではさぞかし”もてる”のでしょうね。」
非 常に残念な話ではあるが、今のところエクスペリエンスデザイナーという肩書きによってもてた事は一度も無い状況である。逆に、全く違う業界の方とお話をす る際、エクスペリエンスデザイナーが何であり、どんな業務内容であるかを相手が解るように説明する事で苦労した記憶なら多々ある状況だ。
私以外のエクスペリエンスデザイナーの皆さんも一度くらいはこんな経験あるんじゃないでしょうか?
異 業種の方から見て正体不明な存在であり、未知の肩書きである限りは、もてるって事とは疎遠な感じがしてしまいます。これは異性に限らず、”もてない”って 事は業務的にも宜しくないとして真剣に考えておきたいと思います。医者や弁護士の様に業務が明らかであり、女性からも男性からも引っ張りだこな人気の職 業、そして夢があり、安定して高収入である、そんな偉大な職業である様にここから頑張って訴求をしてゆきたいと思います。
また産業的にも 構造化されなければいけない頃だと思っています。私はユーザーインターフェイス(UI)の開発を行う際のエクスペリエンスデザイナー(XD)ですが、他社 にはユーザーエクスペリエンスデザイナー(UXD)やインタラクションデザイナー(ID)、インフォメーションアーキテクト(IA)、ソリューションデベ ロッパー(SD)…などなどが、ヒューマンセンタードデザイン(HCD)やユーザーセンタードデザイン(UCD)に取り組んでいます。1つの製品を開 発する際に各肩書きの方が、どのタイミングで何をタスクとして担うのか?ワークフローも言葉の定義もしっかりと行わなければ、カオス化が進行するのみで しょう。
そしてこの整理は、私1人では、いや1社だけでは纏められる事では無いはずです。1つの産業として整理されたものになる様、まず気付いた人達で検討してゆくしかないでしょう。
ちょっとづつ自分の中で整理が付いた内容をブログで纏めてゆくので、世のエクスペリエンスデザイナーには是非コメントを頂いてゆきたい次第です。これからも宜しくお願いします!